そして男は時計を捨てた・・・

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Picture book 「 離陸」

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「離陸」 (著・絲山秋子 文春文庫)



物語は国土交通省から群馬県の八木沢ダムに出向していた佐藤弘のところに、ある冬の夜、黒人の男性が訪ねてくるところから始まります。



イルベ-ルという名のフランス人で、佐藤に「女優を探して欲しい」と告げます。



その女優とは、佐藤のかつての恋人であり、突然別れを告げて去っていった乃緒のことでした。イルベ-ルは佐藤に、乃緒がパリで息子のブツゾウを産んだ後、失踪したと伝えます。乃緒の友人であるイルベ-ルは、4歳のブツゾウと二人でパリに住んでいます。



佐藤は異動によりパリのユネスコ本部で働くことになり、パリで暮らし始めた佐藤はイルベ-ルと再会して、乃緒の失踪の謎に巻き込まれていきます。


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イルベ-ルから渡された暗号文書「未来から来たと自称するマダム・アレゴリの記録」を解読すると、信じがたいことが記されていました。乃緒は1930年代のパリで多くの人々の亡命を手伝っていたようなのです。



もしかしたら、乃緒はタイムスリップしたのか!?



佐藤はパリで知り合ったフランス人女性との結婚を決めますが、乃緒の失踪の謎から逃れることが出来ず、やがてイルベ-ルの病死と妻の急死と悲劇が重なります。



物語の舞台は乃緒の謎を抱えながら、パリから熊本、長崎、佐賀へと移っていきます。


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本作の中で、「死」は滑走路から空に向かう離陸に例えられています。生きる者は皆が、滑走路に行列を作って並び、離陸を待っている。物語は過去を振り返る口調で始まり、そして終わります。



佐藤はこう呟きます・・・


「悲しいことに、ぼくはしばしば自分に近しかった人の面影すらも忘れてしまう・・・」



そう、本作で描かれているのは、「時間」そのものなのです。