そして男は時計を捨てた・・・

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Picture book 「 夏草の記憶」

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「夏草の記憶」 (著・トマス・H・クック 訳・芦澤 恵 文春文庫)



アメリカ南部の田舎町に住んでいる医師のベン。ベンは30年前に起きた事件を思い出します。同級生だった少女のケリーは何故、無残にも人生を断ちきられてしまったのか?そして、町の郊外にある「ブレイクハ-ト・ヒル」という丘には、何故、そのような名前がつけられたのか?



物語は、現在と過去を何度も往復しながら、ゆっくりと謎が解き明かされていきます。主人公の少年の目に映る少女の眩しさ。やがて待ち受ける少年の幻滅・・・



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少年の初恋とその喪失を描いた小説でありながら、ミステリーの色合いも見せます。過去に存在した差別を社会が隠蔽したために、思いがけない形となって、悲劇は蘇ってしまいます。



差別は悪であることを知りながらも、やり場のない憎しみを抱えた時、人はその悪を利用してしまうのです。その人間の心理をこの小説はとてもリアルに描いています。


この小説は、自分の発した一言が、どんなにも他者を傷つけたかを、ずっと知らないでいる鈍感さ。自分は決して差別などしないと思い込んでいる人間ほど最も危ういのだということを深く深く見つめています。



ミステリー小説といえば、結末にどんでん返しが待っていますが、この小説では作者は実に意外なところにトリックを仕掛けています。みなさんは、これに気付くことが出来るでしょうか?



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衝撃・・・それは過去の傷だと思っていたことが、今この時も生々しく血をながし続けていることをいうのかもしれません。