そして男は時計を捨てた・・・

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女性の地位は時代とともに変化してきた!

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日本では戦前から、女性の実態に迫る女性研究が盛んだったといわれています。しかし、大学などのアカデミズムの世界から女性は排除されていました。



ということは、多くの歴史資料は男性研究者によって作られたものや男性から見た女性の描写だったりするのです。なので、当時の女性の生活や労働がはっきりと分かる資料は少ないのです。



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今、千葉県佐倉市にある国立歴史民俗博物館では、古代から現代の歴史をジェンダ-の視点から読み解く企画展示「性差(ジェンダ-)の日本史」が開催されています。


歴史的によく知られている資料にジェンダ-の視点を当てることで、さらに豊かな歴史の全体像が見えてくるのです。


展示は「政治空間」「仕事とくらし」「性の売買」の3つのセクターに沿って構成されています。




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古代の日本、それは父方母方の双方が重みを持つという双系的な社会。卑弥呼や女性天皇だけではなく、村や地域の各層に女性の指導者がいたのです。5世紀以降、朝鮮半島との戦争が始まると軍事指導者に男性が増えますが、国内の政治や地域の指導者には引き続いて女性も存在しました。



その転換点となったのは、父系制を基本とし、中国の律令制を導入した7世紀末です。それまでは天皇の子を記載する系譜も男女混合名簿方式だったのが、兵役や税の徴収のために人々を男女で区分する戸籍を作るようになります。社会を男女で区分する仕組みを政治的に構築したのが律令制度だったのです。




やがて、時代が進むにつれて男性優位は強まっていきますが、鎌倉時代の北条政子のように、女性たちは様々な形で政治的役割を持ち続けるのです。



江戸時代になると政治は男性が独占します。しかし、幕藩体制では、徳川家や大名家などの「家」そのものが政治を行っていたので、世継ぎを産んで家政を担う女性を完全に政治から追い出すことは出来なかったのです。将軍家や大名家の正妻や奥女中は、「家」と「家」の交際や儀礼などの政治的な任務を行っていたのです。



女性が決定的に政治から排除されてしまうのは近代です。明治憲法下で女性は公民権を認められることは無く、女性の天皇や高級官僚も否定されました。



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中世と近世では、歴史の資料において働く女性の描き方が変わります。中世には家業を自営する女性が存在したり、男女が共に「職人」として認められたりしたのです。しかし、男性家長の「家」を前提とした近世社会では、「職人は男性」という通念が定着し、女性は職業の能力が認められずに「女職人」と呼ばれ、性的な鑑賞対象としても見られるようになっていきます。



中世の遊女は宴席で歌ったり売春を行う自営業者として自立的に生きていました。しかし次第に、遊女たちは売買される商品へと変わっていきます。




近世になると、江戸幕府が遊郭での性の売買を公認する公娼制度が成立します。江戸は18世紀半ばまで参勤交代の武士などの独身男性がとても多い街だったので、幕府は都市を統治するために、遊郭を手段の一つと考えて男性の性的な欲望を管理したのです。



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近代には、奴隷、人身売買否定の国際的な流れから、人身売買は名目上、禁止されています。貧しい家の女性たちが身売りをする実態に変化はないのに、建前上は「自由意思」とされました。そのことで女性たちに向けられる眼差しは、共感や同情から次第に「自ら性を売るみだらな女」という蔑視へと変わりました。幕府や政府が公に性の売買を認めることで、女性が搾取されてしまう状況が当たり前の時代になっていたのです。


時は移り変わって2020年、今では女性の研究者も増えてきました。1981年に開館した国立歴史民俗資料館は、2000年以降、少数民族や性差などの多様性を重視した研究や展示を推進し、2016~18年には、国内外の研究者とともに共同研究「日本列島社会の歴史とジェンダ-」を実施、今回の展示は、その3年間に及ぶ最先端の研究成果の発表でもあるといいます。