そして男は時計を捨てた・・・ひとり編集長の冒険

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インド社会に根強くはびこるカ-スト制度

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あるインド企業の広報担当幹部で、業界賞も受賞したことのあるスネハプー・パダバターンさん(仮名)は、出世の階段を駆け上がるべき人材だったにも関わらず、たった一つだけ問題がありました。


ヒンズー教の身分制度であるカーストで、パダバターンさんはダリットと呼ばれる最下層に属していたのです。


南部チェンナイ在住のパダバターンさんは、どこへ行っても付いて回るその差別から逃れるために仕方なく転職を繰り返し、ストレス性の健康問題と闘っています。


インドの人口13億人のうち6分の1を構成するダリットは、先祖代々社会的地位が低いために常、日ごろから暴力や虐待にさらされているのです。


現大統領のラム・ナート・コビント氏やインド憲法起草者の故B・R・アンベードカルはダリットでしたが、今も企業社会にはカーストに付随する偏見がはびこっていると、研究者や人権活動家、企業の人事担当者らは明かしています。



何百年も続くカーストの弊害は、アメリカシリコンバレーにも及んでいるといいます。アメリカ通信機器大手「シスコシステムズ」はカーストに基づく差別があったとして、訴訟を起こされています。


コミュニケーション学の修士号を持つパダバターンさんは2008年、国内で最も歴史あるコングロマリット(複合企業)の1社に入社し、出世コースに乗ったように見えました。


しかし、パダバターンさんがかつて「不可触民」といわれたダリットだと気付くや否や、上位カーストの同僚たちによるあざけりが始まったといいます。


「インドはカーストと共に生きている。自分が気付くかどうかにかかわらず、カーストは誕生と同時に付いて回る」とパダバターンさんは語ります。


フォークを落としたことで先輩から「百姓」とからかわれ、伝統的に菜食主義が多い上位カースト、ブラフミン(バラモン)の同僚たちからは牛肉を食べることを非難されたりしたのです。



上位カーストほど純潔だとみなす考えは、宗教的儀式や食習慣、差別的慣習を通じて長い間、ヒンズー教の中核を成してきました。



ダリットは寺院や学校への立ち入りを禁止され、ごみ処理など「不浄な」仕事に就くことを強要されてきました。


経済的機会における上位カーストの支配はいまだ根強いのです。2009年にインドと米国の研究者らが行った採用実験では、上位カーストの姓を持つ応募者は、ダリットの2倍近く面接に呼ばれる可能性が高いという結果が出ました。


また、カナダに拠点を置く研究者らが2012年に実施した調査では、インドの上位1000社の役員のうち93%が、人口全体では15%に満たない上位カーストに属することが明らかになったのです。


さらに2019年のアメリカの調査では、インドの主要企業4005社の管理職約3万5000人のうち、ダリットなど下層カースト出身者はわずか3人だけだったという結果が出ているのです。


しかし、多国籍企業でさえ同じ問題を抱えています。こうした企業における多様性や包括性は、外国からの観点からしか語られないことが問題になります。


多国籍企業はジェンダーと性のあり方には着目しますが、カーストには着目しないのです。


そして、ダリットの多くは報復を恐れ、声を上げることをためらっているのです・・・