そして男は時計を捨てた・・・

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過去に起こった謎多きパンデミックに迫る!

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疫病というだけで怖いのに、原因がわからないのはもっと怖いものです・・・



COVID-19は少なくとも初期段階で新型コロナウイルスが犯人とわかりましたが、歴史をひも解けば、原因もわからないまま大勢の人が犠牲になった例は少なくないのです。


異端裁判、拷問、魔女狩りが横行したペストについては、新千円札の北里柴三郎が見事なストッパーになりました(新千円札に決まった翌年にコロナが広まる😢)が、今回は過去に起こった謎多きパンデミックに迫ります。



1. 古代ギリシャ文明に滅亡をもたらした「アテナイの疫病」


紀元前430年、ギリシャの首都を疫病が襲います。オリュンポスの神々にすがるも虚しく、4人に1人、のべ10万人が亡くなった病は「アテナイの疫病」と呼ばれ、有史以来初のパンデミックとなりました。



これまでずっとペスト菌のせいだと思われていましたが、今は違うという説が有力です。症状は、高熱、吐血、皮膚病。腸チフスからエボラまであらゆる可能性が論じられていますが、どれも決め手に欠くようです・・・



2. 汗が噴き出して1日で死にいたる「粟粒熱(ぞくりゅうねつ)」



15世紀も終わりに近づいた頃、イギリスからヨーロッパ全土に広まった奇病です。何の前触れもなく突如、悪寒、頭痛、四肢と肩の痛みに襲われ、数時間で全身から汗が吹き出したかと思うと、かかった人の50%が1日で死にいたるという、すさまじいスピードの病。英語で「sweating sickness」と呼び恐れられたのです。



16世紀になっても時折忘れたような頃にやってきて、流行るのは決まって晩春から夏だったといいます。 記録に残っている最後のアウトブレイクは1578年で、それを境にぱったり消え失せました。



なぜ広まったかも謎ならば、なぜ消えたのかも謎に包まれています。回帰熱、ダニ媒介性疾患、ネズミで広がるハンタウイルスの未知種(あっという間に死にいたるという共通点)などの説が有力となっています。



3. アステカの民を一度に数百万人単位で葬り去るCocoliztli



16世紀、アステカ(今のメキシコ)を襲ったパンデミックです。一度に死者数百万人が出る猛威を奮い、それが断続的に起こり続けました。当時流行った天然痘とは別種のようです。便宜上、「Cocoliztli(疫病)」と呼ばれていましたが、原因はよくわかってはいません。




特異なのは、感染すると頭痛、黄疸、発熱、胸部激痛にうなされて、目や耳から血が流れることです。「エボラに似たウイルス性出血熱」と考えられていましたが、出土した感染者11人の歯を2018年にDNA鑑定してみると違っており、検出されたのはサルモネラ菌の一種「Salmonella enterica」だったといいます。これが原因菌かどうかは今も議論が分かれています。




4. 北米先住民を殲滅したThe Great Dying(大絶滅)



原因不明の流行り病で北米先住民の9割が消えてしまったのは1616年、メイフラワー号が新大陸に渡るわずか4年前のことでした。



あまりのタイミングにピルグリム・ファーザーズは小躍りし、「入植しやすいよう神が導きたもうた」と天を仰ぎましたが、現実には単にひと足先に難破して漂着したヨーロッパ人を先住民が助けてやったら病気をもらってしまっただけのことだったといいます。



旧大陸の菌にまったく免疫のなかった先住民は、なす術もなく死んでいったのです。トロイの木馬どころか、人間そのものがバイオハザード、細菌兵器だったのです・・・



北米大陸の命運を分けたパンデミックは、ベルム紀の大量絶滅と同様、「The Great Dying」という名前で語り継がれています。疫病の正体はおそらくは天然痘か黄熱病、疫病、あるいはまた、近年稀に見るレプトスピラ症(動物の尿や食料・水から広がる)の可能性が高いといわれています。




5. 眠り病



第一次世界大戦下の1915~28年、世界各地で発生した神経疾患です。学術名は「嗜眠性脳炎」ですが、一般には「眠り病」とも呼ばれます。発熱、乱視、頭痛、眠気などに襲われ、昏睡したきり意識が戻らなくなる人も。意識が戻っても長く神経系の後遺症に悩まされるという厄介な病です。



感染者は推定100万人を超え、死者およそ50万人。「毒素」、「ウイルス(インフルエンザ?)が脳を直撃した」、「感染後の免疫反応」など、原因をめぐっては諸説あります。




6. ニューブランズウィック集団記憶障害



人類が恐れおののいた原因不明のパンデミックです。尚、この病は現在進行中のものです。場所はカナダのニューブランズウィック州。ここでは今、特にこれといった共通点もない人たちが突然物忘れが激しくなるケースが頻発していて、2021年3月はじめに州衛生局から域内の医師らにクラスタ-注意の警告が発せられたばかりです。




衛生局が把握しているだけでも2015年から43例発生しており、うち5人は死を迎えています。尋常じゃない致死率で、2021年に入ってもう6人が発症しています。




症状は記憶喪失、幻覚、勝手に筋肉が動く、けいれんといったものです。高齢者だけということはなく、あらゆる年齢で起こりうる病気とのことです。



悪性のプロテインが脳に宿って徐々に劣化を招くプリオン病(代表例はクロイツフェルト・ヤコブ病)が真っ先に疑われましたが、これまでのところ、脳解剖などで得られたエビデンスはそれとは別の方向を指しています。



残るは毒素や病原体の感染の可能性などでしょうか・・・年齢無差別というところが気味の悪い病かもしれませんね・・・