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黄砂の発生源は一体、どこにある?

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中国・北京の街が2021年3月中旬、火星の地表のように黄色くかすんでいました。過去10年で最悪の黄砂が原因です。下旬にも激しい黄砂が発生し、いずれも九州まで飛来しました。中国当局は2回とも隣国モンゴルが発生源と主張します。


ただ、日本の環境省によれば、黄砂の多くはモンゴル南部や中国・内モンゴル自治区などの砂漠地帯が発生源だといいます。その一つである、自治区のクブチ砂漠までは北京から西へ約800キロです。



人々を悩ませる黄砂・・・その発生源はどこなのでしょうか?



緑に覆われた北京郊外の山肌をはうように延びる万里の長城。その向こう側に車を走らせれば、岩や黄土がむき出しのはげ山が急に増え出します。



それは15世紀、北京に当時世界最大の都市を築いた明の皇帝が、モンゴルの騎馬遊牧民への守りを固めるべく万里の長城を大改修した際、レンガを焼くために大量の木が伐採され、一帯の森林破壊が急速に進んだためといわれています。



さらに西に進めば、中国語の道路標識にモンゴル文字が併記されるようになります。内モンゴル自治区に入った証です。道路脇には黄色い大地に草原が点在し、羊やヤギが放牧されています。



モンゴル高原に進出した漢族が草原を掘り起こして農地化したことや、中国政府がモンゴル族の定住化政策を進めたため伝統的な遊牧ができなくなってしまい、草原の生態系が崩れたことが砂漠化の要因と指摘されます。



自治区の区都フフホト市に近づけば、背丈1メートルほどの木々が車道沿いに等間隔で植えられています。『緑の長城』です。



20年ほど前まで、この辺りは砂漠化しており、中国メディアによれば、中国政府が東北、西北、華北で進めた「三北防護林計画」が奏功し、砂漠化面積は2000年をピークに減少しつつあるといいます。しかし、木々の先に広がる大地は黄砂に似た黄土色です。



フフホト市から、さらに南西へ行けば、黄河を越えてオルドス市に入ります。緑の木々に縁取られた道路がまっすぐ続いた先に、うねった黄色い丘が見えてきます。クブチ砂漠です。



総面積1万8600平方キロ。福岡、佐賀、長崎、熊本4県の合計とほぼ同じ広さで、国土の約4分の1が砂漠の中国では7番目の大きさといいます。



道路脇に巨大な看板が並び、「澄んだ水と青い山こそが金山、銀山である」という習近平国家主席の言葉や「クブチ砂漠を縁取る林を建設し、黄河沿いに生態回廊を打ち立てよう」とのスローガンが書いてあります。



砂漠に足を踏み入れてみれば、行けども行けども砂、砂、砂しか見えません。砂丘に登ると、かなたの方にビルや工場が。まるで砂漠がじわじわと街に迫っているようで、緑の長城と名付けた人々の感覚が分かる気がします。



砂を手ですくうと、一粒は料理に使う「塩こしょう」ほどです。北京で車や窓枠に積もった黄砂より大粒です。



中国の黄土高原を長年調査してきた深尾葉子・大阪大大学院教授によれば、砂漠の砂は、黄砂で舞い上がる黄土などの土壌粒子の5~10倍以上の大きさがあり、上空数千メートルまで舞い上がることはないといいます。教授は「砂漠の砂よりも、周辺の黄土が黄砂の要因となっている」と指摘します。




 
砂漠の中に延びる一本道を車で走れば、青黒く光る太陽光パネルの群れが見えてきます。中国最大のダラト太陽光発電所です。スマートフォンで衛星画像をよく見ると、南米の「ナスカの地上絵」のように太陽光パネルで馬の絵が描かれています。



運営企業によれば、中国の慢性的な電力不足解消に役立てるだけでなく、太陽光パネル設置と同時に緑化を進め、ナツメやアンズなどの特産品を栽培。



発電所の維持管理で雇用も増やし「新たな観光名所もつくる」といいます。広さはペイペイドーム約400個分くらいで、日本では考えられない規模ですが、それでもクブチ砂漠のほんの一角にすぎないのです。



春の風物詩とされてきた黄砂も、今や東アジアの国際公害です。果てしなく広がる砂の大地でオアシスへの道を探すように、発生源に目を凝らす必要があります。



中国の黄土高原や華北地方、内モンゴル自治区の砂漠周辺のオアシス農地や道路、工事現場から舞い上がった黄土などの土壌粒子が黄砂となり、排ガスなどの汚染物質が付着して人体のアレルギー反応を引き起こしています。



北京など漢族が多く暮らす地域や万里の長城付近では大規模な緑化が進みました。裏腹に、内モンゴルの人口の少ない地域では、地下資源の採掘や草原を破壊しての耕地化、カシミヤやヤギの過放牧によって、これまでと異なる地域での黄砂の発生や砂漠化がみられています。




中国政府の緑化政策は、空から種をまく手法など奏功しているものもある一方で、植林利権や苗木ビジネスなどに取り込まれている事例も多くみられます。日本政府は黄砂対策で、中国の砂漠地帯の緑化や砂嵐の研究に資金を投じてきましたが、援助のあり方を見直すべきに来ているかもしれません。




環境問題で日本と中国は運命共同体といえます。しかし、中国政府による報道規制で、2015年ごろから現地の実態が伝わりにくくなっています。まずは中国の内部事情や実情をよく知って、対策を考える必要があります。




2021年3月中旬の黄砂は、中東で砂嵐が発生して舞い上がった砂粒が上空(対流圏中層)の強風で運ばれて、東アジア内陸の乾燥地帯を通過した際にさらに砂粒を拾って、北京などに飛来したと推定されています。ちなみに、2021年3月下旬の黄砂は、東アジア内陸部単独のものとみられています。



黄砂の発生源は、砂漠とその周辺の乾燥域の両者と考えられていて。タクラマカン砂漠やゴビ砂漠が発生源の一つであることは間違いないでしょうが、人間の活動によって乾燥域が広がっていき、黄砂が発生する可能性のある場所は少しずつ増えてきています。



さらに、新たに砂漠化した地域の方が、より小さい砂粒が多い傾向があり、強風で上空に砂粒が舞い上がって遠くまで飛ばされやすいのです。



砂粒は質量が数十ミクロン以上のものが多く、大半は発生源の近くに落下します。しかし、さらに小さいものも含まれていて、長距離飛ばされ続けます。質量は小さいですが個数は多いために、健康に悪影響を及ぼしたり、視界を悪化させたりしているのです・・・