明るい通りは歩きたくないと
青年はいつも夜ひとり、イーストエンドの深いところへ
永遠に語られることのないポエトリーリーディングは、誰がための生の言葉…
安いパブにたむろする機嫌の悪いフーリガンは
今夜のサッカーの勝敗だけを気にしている
勝てば、宴…負ければ、修羅場…
そんなもんさ…
青年はジャンパーのえりをたてて、イーストエンドの深いところへ
ブロックを一巡りすれば、ホームレスの老人は
今夜の食事のために、なりふりかまわずゴミ箱を漁る
富裕は、西…貧困は、東…
そんなもんさ…
明るい通りは歩きたくない
いっそ、このままイーストエンドに埋もれて死ぬのもいい
ポケットの中の1ポンド
星の数ほどいる人の中で神様は選んだ
青年の目に広がる世界はとても退屈に見えた
失業保険とその日暮らしの仕事
パンさえも我慢して
明日には、どうにかなるなんて、そんなの全部ウソっぱち
たかが1ポンド…されど1ポンド…
イーストエンドはそんな街
永遠に語られることのないポエトリーリーディングは、誰がための生の言葉…
もう少ししたら帰るよ…
今夜はベンチで寝転がって、星を見ていたいんだ…