サムスンは、2度にわたる日米半導体協定によって米国の思い通りに日本の半導体業界が弱っていく中で、「漁夫の利」を得る形で躍進した。確かに、日本が弱っている機会をチャンスととらえ、大型投資を行ったことは、短期的ビジネスにおいては成功であった。だが、裏を返せば、サムスンという企業に優れた技術があるわけではなく、経営のマネジメントが優れていたわけでも無い。「大型投資」という博打を張る「度胸」があっただけである。もし、この投資が失敗であれば「蛮勇」に過ぎなかったということになる。実際、現在TSMCが世界から引く手あまたであるのに対して、サムスンに「お声がかかる」ことはない…